透け見えインキでイメージチェンジ!

透け見えインキでイメージチェンジ!

2019年11月27日 オフ 投稿者: kawakita staff

カワキタでは、さまざまな方法でアイテムに印刷加工を施します。
その中でも登場する機会の多い「シルクスクリーン印刷」

 

シルクスクリーン印刷とはメッシュ状の布(スクリーン)を版として感光処理をすることで、文字や絵柄など印刷したい部分に孔(あな)をあけ、
そのメッシュの隙間からインキを押出して被印刷体へ印刷を行なう印刷方法で、孔版印刷とも呼ばれます。

シルクスクリーン印刷のしくみ

版が柔軟で印刷対象が曲面でも対応できること、さまざまな機能や加飾など多様なインキの種類に対応できることなど利点も多く、
布、プラスチック、フィルム、金属、ガラスなど紙以外の素材やびん、缶といった曲面への印刷もシルクスクリーン印刷で行われています。

 

シルクスクリーン印刷は一般的にインキの塗布量が、他の印刷方式(版式)に比べて非常に多く、
被覆力が大きいため、不透明性が高く、他の印刷方式に較べ下地の隠蔽力も高いのが特徴ですが
今回はある方法で、シルクスクリーンのインキに透明感を与え、透ける効果が出せる ある方法のご紹介です。

↓  ↓  ↓

左右の黄色、背景のストライプの透け具合が違ってみえませんか?
こちら画面右側が通常の不透明イエローのインキを刷ったもの、左側は その不透明のイエローインキに
「メジウム」※1を混ぜたものです。


たとえば特色※2を練る際など指定色へ近づけるための濃度調整で若干量で用いることが
多いのですが、
これを意図的に多くインキに含ませることで透明性が増していくんです!

 

※1  メジウム とは

「アルミナ」という白色顔料を「ビヒクル」という液状成分で分散した透明性の無色インキ。
主に濃度調節や光沢付与の目的でインキに加えられる。

 

※2  特色 とは
指定した色に合わせて調合したインキ。1~3色印刷の際に使用するほか、通常のCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)
4色の掛け合わせで再現できない色(白・金・銀・蛍光等)を再現するためなどに用いられる。色を掛け合わせないためより濁りがなく、色を鮮やかに、安定して表現することができる。DICやPANTONEなどの色見本帳などで指定する。スポットカラーともいう。

 

 また同じ分量でメディウムを混ぜても、色目により透過効果は異なります。
すべて大体同じ配分量でメディウムを混ぜています(約50%前後)。

マゼンタ
マゼンタ (左がメジウム有り・右が通常)
グリーン
グリーン左がメジウム有り・右が通常)
ブルー
ブルー左がメジウム有り・右が通常)

 

 


▲透明度の高いインキの重なったところ 黄色と赤が透過して少しオレンジ色のようにみえています

透明度を高くすることでクリア感が強く、涼やかな印象にすることが可能です。
特に 透明クリアの成形品(コップ、定規等)と組み合わせることでより高い効果が見込め、相性が良いです

たとえば 不透明+透明の色を組み合わせたり、ベースを透明の材質にして
中の飲み物や向こう側を透けて見せることで 奥行き感のある
独特の効果を生みだすことが可能です。

厳密な指定色の再現は難しいのですが、
アクセントで少し入れてみるなど、
ぜひチャレンジしてみてください。

詳しくはお問い合わせください。